一週間ぶりの上陸です。 中東から インド、東南アジアの旅行中は 所持品を抱えるようにして持ち歩いていたのですが、 オーストラリア、ニュージーランドの旅行ですっかり「安全ボケ」してしまっています。 ゲスト全員に対して 文書で 貴重品の管理についての注意が促されます。 海岸で身ぐるみはがれた日本人がいる、という情報まで配布されました。 久しぶりに陸地を見て 何がうれしいかというと 木々の「緑」だということがわかりました。 帰国した父が 暇さえあればお弁当を持って 緑の多い公園に行き、せっせと 庭の芝生の手入れをしていたのは 美しい緑が うれしかったのではないかさえと思うようになりました。 父は ポートルイスには よく来ていたので、QMⅡが殺風景なコンテナ埠頭に入港したことが なによりのことでした。 父の会社のコンテナを発見して 感傷に浸っていると、、、 Shinpapaは 歓迎のダンスに かぶりつきです。(笑) 治安の悪い港付近を ゲストたちに歩かせるわけにはいかないので シャトルバスが用意されています。 シャトルバスは 今まで乗った中では 最悪に近い古いバスでした。 それでも街中を走っているバスに比べたら エアコン付の高級仕様のバスです。 降りた場所は ショッピングモールの駐車場を閉鎖した場所でガードマンも多数います。 モーリシャスのイメージは 「インド洋の貴婦人」と呼ばれるにふさわしい 華やかなリゾート地、美しい海岸線というものだったのですが、 実際には 鉄道がなく、冷房のない昭和初期のような古いバスが走り、信号すらあまりありません。 街角には 怪しい目つきの人や、汚れた服を着た人の姿を 多数見かけます。 主力産業である製糖業や繊維産業が長期的な低迷に陥っているので 失業率が上昇し、犯罪発生率が高くなっているようです。 そもそもアフリカ、インド、中国の国々から連れてこられた奴隷たちが 国家形成に主要な役割を担ってきたのですから、根底には無理からぬ歴史があるのでしょう。 近年 危険なので ヨーローッパ人には人気がなく、平和な日本人たちがよく訪れるモーリシャス。 にもかかわらず 日本大使館も領事館もないのは いかがなものでしょうか。 実は 上陸するにあたって、略式ではなく 面接式のイミグレーション(入国審査)がありました。 朝一番で乗ってきたモーリシャスの入国審査官たちは ずっと船内に居残り、 お昼を船内のレストランで食べたり、映画を見たりして夕刻まで楽しんで帰りました。 本当に正式なイミグレーションが必要だったのか 彼らが自分たちの娯楽のために行ったのではないか と疑わしく思いました。 メインストリートと言っても わずかに300m程度のパーム並木で 舗装はガタガタで砂煙が上がります。 名前が「ロイヤル パーム ロード」というのが笑えます。 国全体の人口が 広島県の人口と同じくらいですので、朝の通勤時間とはいえ 混雑はしていません。 「スリ、万引き、犯罪の巣窟」のように言われている 中央市場へ。 正しい判断かどうかわかりませんが、朝一番なら 比較的安全だろうという甘い考えです。 比較的安全そうな路地を 早歩きで、、、。 恐ろしくて通りぬけた路地を 駆け足で、、、。 危険な場所でのShinpapaの決め台詞 「いいか。 何かあったら全力で走るからな。 遅れずについてこいよ。」 フーーーーです。(笑) 迷路のような市場を抜けて 元の道に帰る目印は 銅像です。 結果 地元の主婦が多く買い物に来ていて 野菜も果物も豊富にありました。 ただ、宗教上の制約があるお肉は「豚」「牛」「鳥」など個々の路地で売られ 入口の別々になっています。 この辺りでは カメラをカバンから出すこともできません。 街を歩けば、、、 10時になると ショッピングモールが開店します。 30度近い気温ですが、いままで涼しかったので 体が順応せず、ヘラヘラになり エアコンの効いた建物の中に逃げ込みます。 ちょうど船が着岸した埠頭の対岸に来ています。 真夏の花が咲き モールの中には 高級ブランドショップが多数入店していて 価格は値交渉次第です。 本当は 山に登りたかったのですが、 身ぐるみ はがされるのを覚悟して 危険極まりない山中へ 行く勇気はさすがにありませんでした。 後日談:この日、クルーの一人が細い路地に連れ込まれ お財布を巻き上げられたそうです。 船の出航時間も早く またこの暑さなので 昼にピザを食べて、早々に船に引き揚げました。 モーリシャスルピーという通貨が使われているのですが、交換率が悪かったので換金せず 買い物も食べ物もすべて 米ドルで支払うことを 交渉しました。 この辺りが だんだん旅行慣れして 図太くなってきたのだと思います。 夕焼けがきれいだからモーリシャスの明日は晴れでしょう。 でも 船で移動するので 次の寄港地の目安になりません。
by saint-arrow-mam
| 2013-04-03 00:00
| 世界一周クルーズ
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Comments(1)
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by
okadatoshi at 2013-05-02 07:19
通常のツアー旅行ではみられない地域と経験ですね。
旅慣れた方にとって、日本ならどこを歩いても、当たり前な“安全さ”は 驚愕ものでしょう。 以前あった某国の取材チームが、日本でわざと財布を落し物をして それらをほとんどの人が交番に届ける画面を撮り特集番組に していましたが、十分にニュースバリューになるのがわかります。 何かあったら、逃げる。 六甲山でイノシシと出会ったときの私の行動を見て、後でつれあいが ブツブツ同じようなことを私にツイッターしてました。
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