靖国神社・遊就館

 
 終戦記念日に 閣僚が 参拝するのか しないのか? 毎年 隣国から 干渉される「靖国神社」です。

 ニュースで閣僚が拝殿する様子を見ることはあっても 軽々に行ってみようとは思わなかった場所です。

 でも 一度も行かないまま、自分の目で見ないままではいけないと思い 出かけました。
靖国神社・遊就館_d0174983_193348100.jpg

 終戦記念日の2日後ですが 参拝する人は多く、初詣のように長い列に並んで 参拝しました。

 一般庶民は 奥に見える本殿までは入ることができません。
 また 誤解のないように 申し添えると 私の玉串料は 私費です。
靖国神社・遊就館_d0174983_19352221.jpg

 続いて 靖国神社 「遊就館」へ。
 
 「遊就館」には 靖国神社に鎮まる 戦犯と呼ばれる方々、あるいは日本軍のトップに君臨していた人々の遺品や遺書などが展示されています。

 また 「大東亜戦争 70年展」も と特別企画として開催されていました。
靖国神社・遊就館_d0174983_19413714.jpg

 資料の豊富さ、保存状態の良さ、展示方法の豪華さは 他に類を見ません。
 にもかかわらず 館内での撮影は限定されていて ほとんどの資料は 撮影不可です。
靖国神社・遊就館_d0174983_19441630.jpg

 「広島原爆資料館」「江田島の旧海軍兵学校」などでは 悲しくて胸が苦しくなる経験をしたので
 覚悟して ゆっくりと見学コースを進みました。

 ところが 資料を見ているうちに 今まで経験したことのない感情を持ち、だんだん気分が悪くなりました。
 
 偏見を持って選ばれた資料が ある目的を持って展示されているように感じたのです。

 「すべては祖国を守るため、毅然と立ち向かった先人たち」というのが 展示のサブタイトル。
 平和公園の慰霊碑に刻まれた 「過ちを 二度と繰り返さない」 と全く異なる その意味を 理解しました。

 私には 遊就館の展示は 私が想像していたものと 180度違うものを 訴えているように感じました。
 そして他国の人が この展示を見て 日本の閣僚が揃って参拝する意義を 問い正しているのだとしたら、、、、。

 自分の目で見てよかった、そういうことだったのか という思いで とぼとぼと 帰りました。

 帰り道に 再び参道を通る気にはなれず、日本庭園から 裏道を抜けて帰りました。

 様々な立場の人、いろんな考えの方が いらっしゃると思いますが
 私は もう二度と ここへ来ることはないと思います。
靖国神社・遊就館_d0174983_20202764.jpg

by saint-arrow-mam | 2013-08-18 09:56 |   東京23区内 | Comments(5)
Commented by パンジー at 2013-08-18 14:33 x
ご無沙汰です。 お盆でバタバタしておりました。
一気読みです。
思わず笑みのこぼれるようなエピソードや羨ましくなるシチュエーション
多岐にわたる分野に、shinmamaさんの引き出しの多さを再確信。
数年前、「趣味じゃないけど一度くらいは…」と靖国神社に行きました。
何となく口憚れて無言で帰りましたが、shinmamaさんと同感。
広島のお方なら余計痛感なさったかもしれませんね。
私もそれ以来二度と行くことありません。 
Commented by shinmama at 2013-08-18 20:17 x
パンジー様

東京にいると 臨託をする以外は予定がないので 
今日はどこへ行こうかな、今日は料理に凝ってみるか、と悩みます。

いったん臨託となると 逆にどこにも行けませんし、何もできません。
しかし臨託が目的で東京に来たのですから文句はありませんが。(笑)

広島の原爆については A4の大きさのパネル1枚、しかも文字だけの展示という、あっさりしたものでした。
しかし 行って 現状を知ることができて 本当に良かったと思います。
Commented by okadatoshi at 2013-08-18 22:57
昭和天皇・今上天皇ともに戦後一度も、靖国神社へは参詣されていません。
その意味は深く重いと思います。
当時日本の植民地であった台湾・朝鮮出身の軍人4万人あまりも合祀されています。
キリスト教信者の遺族の方も信教の自由に関係なく合祀されています。
靖国神社は、「靖国で会おう」と死を前にした軍人に誓わせた特殊な神社です。
政教分離の立場から公立学校での地鎮祭で神主を呼ぶ費用は公費出費はありません。
Commented by okadatoshi at 2013-08-18 22:58
(続き)
小学校の時、木造の家の表札の横に“遺族の家”というプレートが貼ってありました。
ググると“靖国の家”というのもあるようです。
私は黒の地に菊の紋章のついた“遺族の家”しか記憶にありません。
小学生のころ、父親が戦死した級友が、靖国神社参拝で東京に行った記憶が
あります。
大阪の場合について次の記述がありました。
http://www.jca.apc.org/~isao_m/image/pic/yomu121020_01/20121020_03.pdf
靖国神社は、明治になって天皇のために戦った戦死者を祭るために作られた
特殊な神社が起源です。

皆で靖国に参る超党派の国会議員の会は今年増えたと報じています。
国のために身を捧げた慰霊に感謝するどこの国でも行う国内問題を
中国・韓国は反対するのはおかしい・・・と短絡化して問題点を
検証することなく感情論に意図的にすり替えられているこを危惧します。
Commented by shinmama at 2013-08-19 08:52 x
okadatoshi様

丁寧なコメントをありがとうございます。

家族の戦争への関わり方によって、靖国神社の存在価値は大きく変わるのでしょうね。
そして ここに祀って欲しくないと願う ご遺族がいることも理解できます。

見学直後、せめて この資料館だけでも 敷地の外に建設できなかったのだろうか、と思いました。
広島の原爆資料館や慰霊碑が広島護国神社の境内に建てられていたら、今のように世界の様々な宗教の人たちの 祈りの場になっていなかったような気がします。

>中国・韓国は反対するのはおかしい、、、、
私もずっとそう思っていましたし、今でも 干渉されたくないと思っています。
でも そのためには 靖国神社のありようについて 資料館の展示方法について 日本が少し考えなければならないことがあるように感じました。


<< 本『私の仕事』 臨託 散歩 >>