2017年 09月 08日 ( 2 )

日本とロシアの国境 予習編

  <このブログは、クルーズが始まる前に下調べをしていた時に作り 予約投稿しています。>

 初めてのロシアへ入国、しかも 北方四島を抜けて 樺太へ、、となると
 歴史や政治に疎い私なりに 北海道より「北」の現状が知りたくて
 この機会に ほんのちょこっとだけですが、本を読んだりネットで調べたりしました。

 今日は あえてこの国旗に、、、、
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 乗船前に 先日ブログにアップした「ロシア・ロマノフ王朝の大地」を読んだところ
 ヨーロッパ側から見た歴史と 結びつくところが多くあり、面白かったのですが、
 驚いたのは 考えていたよりも ロシアという国は歴史が浅い ことで
 ロシア帝国をその起源とすると 日本の戦国時代の末期に
 北のツンドラ地帯にできた小国が、侵略を繰り返すことで ヨーロッパやアジアに急速に領土を広げ、
 それまで長い間続いていたヨーロッパの地図を 大きく塗り替えてしまったのです。
 
 ロシアの東に位置する日本との国境も 1855年以降、時々の条約により 3回も動いています。
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 ただ、いくら国境を定めても 相手は侵略を重ねて短期間に国土を広げてきた 百戦錬磨の大国なのですから 
 必要とあれば 北方領土を不法占拠(日本の主張)することは どうってことないので、
 日本が「北方領土は日本の物であり、日本とロシアの間の国境は決まっていない」と主張しても
 「わかりました」と言って撤退することは ほぼほぼ ないような、、、、、。

 現実は 下記のように とりあえずの国境を北方領土と北海道の中間線とし
 日本の船は この線よりもロシア側で魚を取ること や 入ることが禁止され
 ロシアに捕まると ロシアの法律で罰せられてしまうのです。 *1 

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 一方で 日本の学校では 北方四島は日本の海域であると書かれた 海域地図を使用していますが、
 現実との矛盾を どう教えているのでしょうか?

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 では、海外の国々は 日本の北方領土問題について どう見ているのかと思えば、、

 以下『ブリタニカ百科事典』より抜粋
The Kurils were originally settled by the Russians, following their exploration in the 17th and 18th centuries. In 1855, however, Japan seized a group of the southern islands and in 1875 took possession of the entire chain. In 1945, as part of the Yalta agreements, the islands were ceded to the Soviet Union, and the Japanese population was repatriated and replaced by Soviets. Japan still claims historical rights to the southernmost islands and hastried repeatedly to persuade the Soviet Union and, from 1991 , Russia to return the islands to Japanese sovereignty.

千島には最初にロシア人が住み着いた。これは17、18世紀の探検に引き続いて行われた。しかし、1855年、日本は南千島を奪取し、1875年には全千島列島を領有した。1945年、ヤルタ協定に基いて、島々はソ連(当時)に割譲された。日本人は引き揚げ、替わってソ連人が移住した。日本は、今でも、南部諸島に対する歴史的権利を主張し、島々に対する日本の主権を回復するように、ソ連(ロシア)を、繰り返し説得している
 
 という扱いで 日本の主張とは 少し違う気がします。
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 実は 国後島と北海道の間の「根室海峡」は、水深が極めて浅く、
 クルーズ船だけでなく、ほとんどの外航船は ここを通ることができませんので
 太平洋から 最短でオホーツク海に出て 知床半島や網走に抜けるならば、
 国後島と択捉島の間の「国後水道」を通過することになります。

 ところが 実際に『飛鳥』や『日本丸』のような日本船が「国後水道」を通過しようとすると、
 現在の状態では *1の理由から、ロシアの警備当局と交信する必要が出てきます。
 
 一方で この行為は 日本が「ロシアの実効支配」を認めることにつながる*2ので、
 日本政府は、日本船がこの航路を通過することは 自粛するよう求めていて
 北方領土問題が生じて以降、『飛鳥』も『日本丸』も 自国の領海でありながら「国後水道」を通過していません。
 もし 日本船が北海道を一周する場合 や 太平洋とオホーツク海を移動する場合には
 北方領土の外、択捉島とウルップ島の間の「択捉海峡」を通ることになります。
 
 このような制約なく「国後水道」を通ることができる 外国船に比べると、
 遠回りをする日本船は クルーズの日数が増え、その分クルーズ代金が高くなりますので
 日本のクルーズ船には 北海道周遊というコースは ほとんどなく
 この航路に関しては ダイアモンドプリンセスをはじめとする外国籍のクルーズ船の独断場となっています。

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 ところが ここ数年のクルーズブームに際して、
 国土交通省が 船会社Princess Cruseのロサンゼルス本社に対して
 日本船と同様に「国後水道」を通航しないように という政府の見解を 伝えていたそうです。

 それは ダイアモンド・プリンセス号の日本発着クルーズについては、
 たとえ 外国籍の客船であっても 毎回、多数の日本人が乗船しているため
 外務省が *2の理由から日本人がこの海域を航行することは避けるように と指導していることをうけて
 国土交通省が 措置をとったということのようです。

 このニュースが事実だとすれば、遅まきながらPrincess Cruseが日本の要請に応じて
 今期のダイアモンド・プリンセス号を 
 「国後水道」ではなく 遠い「択捉海峡」をまわる航路に 変更したのではないかと思われます。
 ㊟ 船会社から 乗船前に変更に関する説明があったわけではなく、募集時に すでにコースが変更されていました 
 
 これにより、今まで「釧路」に 夕方まで滞在できていたのが 
「午後2時に出港」というタイトなスケジュールになってしまったのでしょうが
 私は 日本人の端くれとして 筋道を通した結果ですから、それでいいと思っています。
 、、、、たかがクルーズ船に乗るのに そこまで考える必要はないのでしょうが、、、、
 
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 釧路を出港し、外洋に出て北上し、そして北方領土の島影が見えたら、
 きっと私は 瀬戸内海の島々や沖縄の島々を見る時とは 全く違う感情を持つことでしょう。

 そして日本の領海であるはずの「国後水道」を 日本の船が西に東に
 堂々と航海できる日が 1日も早く来ることを祈りたいと思っています。
 

by saint-arrow-mam | 2017-09-08 00:01 |   北海道周遊・サハリンクルーズ | Trackback | Comments(8)

北海道周遊クルーズ3日目 (釧路)

 濃い霧に包まれていましたが、5:59に地元の水先案内人が乗船した頃から
 辺りが少しずつクリアーになってきました。

 今日は 絶対に雨が降って欲しくない、、、。
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 5月に 「飛鳥」で来たので 今年2度目の「釧路」

 「飛鳥」は 町の中心部に近い中央埠頭に着岸しましたが 
 大きな船体のダイアンモンドプリンセスは 町はずれの西港第4埠頭に着岸します。
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 午後1:30に 船に戻って来なければならないので
 観光するには 時間的制約があり、また「釧路湿原」の温根内木道を歩いたことは まだ記憶に新しいので、
 添乗員Shinmamaは 湿原の中を流れる釧路川のカヌー を企画検討。

 一番楽な エクスカーション(船の主催する観光ツアー)は 
 値段が高くて、しかも カヌー1艘に5人乗る というので 却下。

 では  個人的に申し込もうと カヌーツアーの業者を探したのですが、 
 列車でカヌーの乗船口まで往復すると、帰りが 船の出港に間に合いません。

 あきらめかけていた7月末、偶然にネットで 「カヌーショップ ヒライワ」 を見つけました。
 ヒライワには 「クルーズ船のゲスト様のカヌーツアー」があり、港まで迎えに来てくれるうえに
 2人で1艘のカヌーに乗せてくれる(ガイド付き)で エクスカーションの半額なのです。

 早速 電話で予約し、今回のクルーズの目玉企画になりました。

 船を降りてみると 私たち以外にも4組の人が ヒラ イワに申し込んでいました。
 みなさん よくお調べになっていますこと、、、。(笑)
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 10人が 2台の車に分乗して 北に向かって走ること45分。
 カヌーの出発地点は 塘路湖のキャンプ場です。
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 私物を濡らさないように 専用の大きな袋に入れて、注意事項を聞いて、、、
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 5艘に分かれて、いよいよ出発です。
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 最初は 不安定な天候でしたが、時間が経つにつれて 青空が見えるようになりました。
 
 暑からず寒からず、日差しも優しく、風もなく、絶好のカヌー日和です。

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 塘路湖の浮草の一種である「ベカンベ」という植物が 実を付けていて 
 それを団子にして食べると美味しいそうで おばちゃんが取りに来ていました。
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 鉄道、歩道、国道の3つの橋の下をくぐり、、、
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 流れのないアレキナイ川を ガイドさんの案内で ゆるりゆるりとカヌーで進みます。
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 アレキナイ川は 世界遺産に登録された釧路湿原の中を流れる川ですので、
 川岸の整備も流木をのけることも 許されません。
 それだけに 自然そのままの風景を楽しむことができます。
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 オールで漕ぐ水音と 鳥の鳴き声だけが聞こえてきます。
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 ガイドさんが 小声で 「ほら ミンクですよ」と、、、

 トリミング(右)しましたが 茶色い動物がみえますでしょうか?

 
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 アレキナイ川と塘路湖は 水面が同じ高さなので 流れはないのですが
 釧路川に入ると ごく緩やかに 流れがあります。
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 エサを獲っていた カワウが カヌーに驚いて 飛び立ちます。
 珍しくない光景も 水面に近い目線でみると 迫力があります。
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 5艘のカヌーは 近づいたり、離れて見えなくなったり、、、
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 ガイドさんが 「2時の方向の木の上に カワセミ 」 と。
 でも カメラを構えたときには 時すでに遅し、、、飛び去る姿だけ見ました。(笑)
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 Shinpapaは 汗を流して 一生懸命オールで漕いでいます。
 結構 こういうことにハマるタイプです。
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  突然 「10時の方向に 鹿がいる」 と Shinpapa。
  声を出せないので 「キャーー、背中の模様がかわいい!!」 と心の中で 叫んでいる私。 
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 さらに 大きく蛇行を繰り返す釧路川を 右に左に進んでいくと、、、
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 「おお、10時の方向に 丹頂鶴が いますよ」 とガイドさん。 
 「今日はラッキーですよ」 と言われると ちょっと嬉しい!!
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 丹頂鶴をみることができたので、とても 喜んでいるShinpapaを見て
 「ヨシッ」と拳を握りしめる 添乗員Shinmamaです。
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  すると「また 丹頂鶴だ。」と言いたそうに 無言ながら大袈裟に指さすShinpapa。
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 後ろのカヌーに乗っている人に 丹頂鶴がいることを 教えてあげたいのですが、
 大声を出すと 丹頂鶴が逃げてしまいますし、、、、

 あっ!! でも 彼らは 鹿のグループを見つけたようです、、、
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 すると 私たちのカヌーの横にも 鹿が3頭 現れました。
 小さいのは 今年生まれた子供だそうです。
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 たくさんの動物に会えてワーワーと感動している間に
 100分のカヌーツアーは あっという間にゴールの「細岡」に着きます。
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 せっかくだからと 帰り道に「細岡展望台」に立ち寄ってくださったので、、、
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 釧路湿原と、、、、
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 湿原の中を蛇行する釧路川を見ることができました。
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 帰路は 船ではなく、フィッシャーマンズワーフまで送ってくださったので、
 5月に来たときにも買った マグネットやお菓子を再度購入。

 昔から 夫婦ともに 旅先でお土産を買うことは  あまりないのですが、
 地元の福祉施設の子供たちが作った商品や ジャム、クッキーなどを見つけたら 必ず買います。
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 午後2:00 少々 寂しいお見送りを受けて 船は係船索を取り外し、出港。
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 船に戻り、お風呂に入り、生演奏を聴きながら のんびりと過ごし、夕食へ。
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 今日はショーを見ることなく 明日の早朝に備えて 寝の谷へ。
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by saint-arrow-mam | 2017-09-08 00:00 |   北海道周遊・サハリンクルーズ | Trackback | Comments(2)