早朝6時。
目覚まし時計を設定したより早い時間に けたたましい音でサイレンが何度も鳴り響きます。 「ここはどこ?」 「そうか 草津か」 「何ごと?土石流?」 「ふむ、水の音がしないよな」 すると 数台の消防車のサイレンが 唸りあって聞こえてきます。 「何かあった? 火事?」「どこで? 何? なに?」と寝ぼけ眼で自問自答。 しばらくして 草津の町内放送で 「これは火災訓練です、火元は000です」と言ってます。 こんな朝早く 町内の火災訓練ってありなんですか? 草津の人は早起きなんですねえ。 ということで 窓の外を見れば 予報的中の 「雨」 「また、雨の露天風呂なのかあ」と ブツブツ言いながら 大浴場へ。 こういう時、心の中で言わずに1人なのに声に出してしまいます。 ああ、、、やだ、、、すっかり 独り暮らしのおばちゃんだ。 昨日はバス1台でしたが 今日は 大型バスでは入れないところへ行くので 小型バス2台に分かれます。 このツアーのハイライト、、「チャツボミゴケ公園」です。 駐車場から チャツボミゴケの群生地までは 300m、約10分。 きれいに整地された遊歩道を歩いて行きます。 遊歩道に入ると 硫黄の匂いがプンプンしますが 私は 嫌いじゃない匂いなので。 公園の奥にある「穴地獄」までさらに 遊歩道を進みます。 レンゲツツジが 緑一色の光景に彩りを添えて きれい!! 傘をさすほど 雨が降っていないので カメラを構えるには差しさわりがありませんが 色がきれいに出ませんので あれこれホワイトバランスを変えて写します。 だんだん 緑色の苔が 増えてきます。 PH2.0~4.6程度までの強酸性火山水域に生息する 学名「ユンゲルマンニア・ブルカニコーラ」の「チャツボミゴケ」は 蘚苔類の中でももっとも耐酸性の強い特異な苔です。 釧路湿原と同様、この周辺も平成27年5月に ラムサール条約に登録されています。 硫黄の塊に覆いかぶさるように生息しているチャツボミゴケをみると あたかも硫黄を養分にしているかのように見えます。 昨夜の雷雨の影響か 水量が豊富で流れがかなり早いです。 触ることは 禁止されているので、見た印象ですが 表面は つるっとしていて 厚みがあり もこもこしているイメージで 凹凸がありません。 サイトで チャツボミゴケについて調べていた時に 見つけた動画で 私が見たのは ほぼほぼ同時期の光景なのですが、 動画の主役は レンゲツツジになっています。 バスは くねくねと山道を登り、芳ヶ平湿原を抜けて行くと 季節が 逆戻りしたように 雪渓があちこちに残っています。 << 渋峠 >> 長野県と群馬県の県境に位置するホテルです。 この場合 建物の玄関がある方の県に固定資産税や住民税を支払うと 記憶していたのですが 調べてみると いろんな条件を考慮して どちらかに決めるようです。 このホテルの住所は長野県になっていますし、群馬側の玄関を閉鎖していましたので 納税は長野県でしょう、、、 いらんお世話です、はい。 気温は 9度。 霧雨が降っているので、体感気温はかなり低いです。 国道の最高地点であることを記した 展望台で、、、 といってもガスってますので 遠くの山は見えません。 << 八ッ場ダム 不動大橋 >> 一時期 工事がストップしていた八ッ場ダムの工事ですが すでに完成している 「不動大橋」を歩いて渡ります。 ちょうど 工事の視察団が来ていたので 耳をダンボにして一緒に渡っていると 小声で話すんですよね、、これが、、。(笑) ここにきて この眺めを見ると 自然を破壊することの是非について考えますが 下流域の不安な状況を知れば きっと逆の立場に立つのでしょうね。 車窓からの眺めがすばらしかったであろう吾妻線は すでに 廃線となっています。 橋を渡りきったところに建てられている 「道の駅 八ッ場ふるさと館」で 新鮮そうな山菜やお野菜が売られていたので 少し買って帰ります。 八ッ場ダムの建設により失われる吾妻渓谷の美観を少しでも残すために 遊歩道が整備されつつあり、「猿橋」もそのルートになります。 でも 自然を大切に、、という趣旨でしょうが 伊勢神宮のように「白木」で作られている橋なので 建築費も 維持費も 修繕費も 架け替え費用も 高いだろうなあ、、 と また いらんお世話です、はい。 静かで 空気が美味しいと感じる場所です。 このころになると 曇り空から 時々 日差しが差し込むようになりました。 日本一短いトンネルという 「樽沢隧道」 なんだか いろんなところを訪ねれば訪ねるほど チャツボミゴケの印象が 薄らいでいく気がします。 << 奥四万湖 >> 湖といっても 昨日の「野反湖」も「奥四万湖」も 人口のダム湖ですから 私には感動はないです。 ただ、水の色が異常に青いので、その理由には非常に興味をもち、 帰宅後調べてみると、、 奥四万湖の表面が深い青色に見えるのは、コバルトイオンなどを多く含むわけではなく、 ダムに注ぐPHの低い四万川に湯の泉が混入して、アロフェンなどの懸濁微粒子を含むことにより、 青の光が散乱・反射するためだそうで、それは五色沼の青色の湖と環境が良く似ているそうです。 お天気が少し良くなってきたので もう一度チャツボミ公園に戻りたいと思いつつバスへ。 どこに行っても 「トイレ、トイレ、トイレに行ってください」 といわれ続けるので すでに トイレ恐怖症になっています。(笑) << 甌穴(おうけつ) >> 「甌穴」とは 川の流れが渦巻き状になることより石や砂が同じところを循環し、 川底の岩盤と接触して侵食されてできた丸い穴でポットホールとも言います。 ということで わざわざ見に来たのですから、 なんだ、水の力で出来た 大きな水たまりか、、、と言ってはいけません。(笑) 最後にバスに乗る時に見た光景は、、、哀しいほど美しい青空でした。 これで すべての予定を終了し、上毛高原駅にもどります。 平日のこの辺りの道路が 渋滞するはずもなく、 喫茶店ひとつない上毛高原駅で 新幹線まで なんと1時間半待ち。 1時間半あれば 豊洲に戻れるのに、これもまた ツアーの哀しいところです。 今から 山で見つけた花の名前を調べて、次のブログにまとめようと思いますが わからない花ばかりなので 不安です。
by saint-arrow-mam
| 2017-06-02 00:00
| 関東地方
|
Comments(4)
Commented
by
うつきよう
at 2017-06-03 23:44
x
夜のうちに雨の大半が降ってしまってよかったです。
雨に濡れると緑がいっそうきれいですね。 チャツボミゴケ、触ってなでてみたくなります。 志賀草津ルートはまだずいぶん雪が残っていましたね。 遠い景色をご覧いただけなくて残念です。 見どころ盛りだくさんなコースでしたね。 四万まで行かれたのなら、四万温泉の立ち寄り入浴でもできたら良かったですのにね。 いったん「造る」と決めたら、 反対されようが、50年もたなざらしにしようが、時代の要求が変わろうが、 目的や用途を変えたり足したりしてまでも、なにがなんでも「造る」というのがこの国ですものね。 吾妻渓谷はほんとうに美しい渓谷でした。 次は志賀草津ルートを中心に、ぜひまたいらしていただければいいなあ・・・
0
Commented
by
TanMatsui at 2017-06-03 23:50
アップされた記事が膨大な内容なので、どこから 手?を付けたら良いか 戸惑っています (笑)
苔には関心があるのですが、名前はまったく判りません。実家に帰省したときに雨が降ったとき 家屋回りの排水状況がわかり、屋根瓦や雨樋に苔が付着していると、これを丹念に取りはずして 庭の地面に貼り付けています。現在 庭先の地面の苔の見栄えが良くなりました。 撮影材料です。 メモ メモ! アマチュア無線家で、庄原と三次の境界場所に住んでいる知人がいて、 以前 市民税の払い方を話題にしていたことを思い出しました。
うつきよう様
反対色のレンゲツツジの赤が アクセントになって、 チャツボミゴケの緑が映えているように思いました。 はい、雨のお陰で水量が多く、苔の表面がみずみずしく、、、と プラス思考になろうとしましたが、 三脚にデジイチをつけて写している人たちが 「やっぱり空が青くないとだめだなあ、、、」とつぶやいているのを聞いて がっくりでした。(笑) ロープウェイを横目に バスが渋峠に登っていくとき、 これが うつきよう様が教えてくださった 本白根山に行くロープウェイなのかな?と思いました。 シラネアオイの次はコマクサのようですから、もう一度行けたらよいのですが、 その時には レンタカーがいいでしょうね。 はい、見どころというか 連れて行かれる場所が多すぎて どれも中途半端、、と感じていたのですが、 「盛りだくさんで うれしい」という方がいて、それぞれなんだと自分の考えを呑みこむことができました。 はい、吾妻渓谷はとても美しく、この光景を壊そうと最初に考えた人には 当時、何度も現地に足を運んだうえで、苦渋の決断だった と言ってほしい気がしました。 このルートで上毛高原の戻らず 須坂にぬけて、、、と地図を見ながら もう一度行ける夢を描いています。
Hiro様
「苔」は 好きなのですが、あまりに種類が多くて 名前もほとんど知りません。 ただ、東京に来て 油木美林http://runslowly.exblog.jp/22012335/や 富士の裾野の湿地、先日の釧路湿原などをみると 苔は美しいなあと思います。 雨女ゆえ、「苔に興味を持つ」のが 正解でしょうか? はい、在職中、県境、市境の建物を建てたことはありませんでしたが、 下水の配管は 税金を納めているほうになるだろうから 給排水の配管と雨水などの勾配を考えるのが面倒だなあ、、、とか いらんお世話であれこれ思いました。
|
最新のコメント
最新の記事
カテゴリ
全体 『近隣徘徊』 広島市内 広島県内 【庄原】 【宮島】 庭園に行こう 『国内疎開』 広島⇔東京 北海道地方 東北地方 関東地方 東京都内 【東京23区内】 〔江東区内〕 【那須】 甲信越地方 【軽井沢】 中部・東海地方 関西地方 中国・四国地方 【湯田温泉】 九州・沖縄地方 『海外逃亡』 ▼アルバム整理 アメリカ西海岸 西海岸・ハワイ ハワイ ベトナム 台湾 東欧 ドロミテ サイパン 2012 サイパン 2016 マレーシア インスブルック スイス イタリア カンボジア ドイツ フランス 『Cruise』 ▼2011年 (CM)北米 ▼2013年 (QM)世界一周 (SP)日・韓 北廻 ▼2014年 (A)小笠原 ▼2015年 (DP)日本周遊 ▼2016年 (N)花火と徳島 (A)函館・東北 (DP)日・韓 南廻 ▼2017年 (VD)日・韓 島巡 (A)北海道・東北 (DP)北海道・サハリン (A)クリスマス ▼2018年 (VD)日・中・韓 (DP)日・台 (ED)アラスカ (A)南西諸島・台湾 ▼2019年 (DP)日・台 (QE)日本周遊 (MD)日・ロ周遊 (A)熊野・瀬戸 ▼2020年 (N)瀬戸内海 ▼2021年 (N)クリスマス ▼2022年 (N)屋久島 ▼2023年 (QE)九州 ▼2024年 (QE) 沖縄・台湾 『Nature』 ▼植物 広島市植物公園 ガーデニング 天体・気象 野鳥・水鳥 『Life』 ▼健康 健康管理 闘病記録 コロナ禍 講演会 暮らしの手帳 日々甘露苦露 老いるショック 祭り・イベント 応募・当選 ▼家族・親戚 koharu日記 友人・知人・恩師 『Art』 映画・本 美術・スケッチ コンサート ▼名建築 1900年以前 1941~1960年 1901~1920年 1921~1940年 1961~1980年 2001~2020年 『Skill』 カメラ 楽器・英会話 パソコン・スマホ 川柳・折り紙・太極拳 『Sports』 ゴルフ・釣り トレーニング カープ・サンフレ・大谷翔平 里山ウォーキング 『Food』 ▼外食 テレビ番組紹介 お好み焼き 和食 【石亭】 洋食 ジビエ 中華 喫茶 ▼アルコール ワイン ウイスキー 日本酒・ビール 酒の肴 和菓子・洋菓子 ベーカリー クッキング・レシピ 食材 グッズ エトセトラ 『Memory』 断捨離 ノスタルジー・忘備録・自分史 思いを寄せて 検索
以前の記事
2024年 03月 2024年 02月 2024年 01月 2023年 12月 2023年 11月 2023年 10月 2023年 09月 2023年 08月 2023年 07月 2023年 06月 2023年 05月 2023年 04月 2023年 03月 2023年 02月 2023年 01月 2022年 12月 2022年 11月 2022年 10月 2022年 09月 2022年 08月 2022年 07月 2022年 06月 2022年 05月 2022年 04月 2022年 03月 2022年 02月 2022年 01月 2021年 12月 2021年 11月 2021年 10月 2021年 09月 2021年 08月 2021年 07月 2021年 06月 2021年 05月 2021年 04月 2021年 03月 2021年 02月 2021年 01月 2020年 12月 2020年 11月 2020年 10月 2020年 09月 2020年 08月 2020年 07月 2020年 06月 2020年 05月 2020年 04月 2020年 03月 2020年 02月 2020年 01月 2019年 12月 2019年 11月 2019年 10月 2019年 09月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 06月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 記事ランキング
ファン
ブログパーツ
ブログジャンル
|
ファン申請 |
||