以前 築地本願寺の本堂に入った時 に、頭上に巨大なパイプオルガンが設置されているのを発見。
寺院にパイプオルガン?と思いましたが、これは旧西ドイツ製で、1970年に仏教伝道教会から寄進されたものだそうです。
驚くことに、このオルガンは築地本願寺オリジナルの設計・デザインになっているとのこと。
正面から見て左右両側に並ぶパイプは6つの山をかたどっていて、「南・無・阿・弥・陀・仏」の6つの文字を表しており、
フロントのパイプは左右それぞれ48本あり「四十八願」(浄土真宗の中心のお経典より)を表しているのだそうです。
そのほかオルガンの内部に隠れているパイプを合わせると、パイプの数は合計約2000本あるというのですから、
素晴らしい音色が聞けるに違いありません。
いつかチャンスがあれば、、と思っていたのですが、
通院している聖路加病院から近いので 診察が終わった帰り道に、
毎月最終金曜日のライチタイムに開催されているパイプオルガンコンサート(無料)に行ってみることにしました。
30分前に 会場に着いたのに、200もの椅子が ほぼほぼ満席でびっくり。
なんとか椅子を確保しましたが、広い本堂なのに、、、、すごい人気!!
コンサートが始まる頃になると さらに 50人を超える立ち見の人がいました。
この日の演奏は 伊藤由紀子さんのヴァイオリン と 英 貴子さんのオルガンで
プログラムは
♪タイスの瞑想曲 J.マスネ
♪ひまわり 葉加瀬太郎
♪花は咲く 菅野よう子
♪シャコンヌ T.ヴィタリー
♪情熱大陸 葉加瀬太郎
想像していた 荘厳なパイプオルガンの演奏、、というより どちらかというとヴァオリンがメインでしたが、
音が遅れがちな重いパイプオルガンを 上手くヴァイオリンに合わせて演奏されていたのはさすがだと思いました。
ヴァイオリンの曲の中でも、私が好きな「ヴィタリーのシャコンヌ」を 生で聞くことができたのは ラッキーでしたが
少々表現が難しい曲なので、演奏力の差が出る上に、相手がピアノではなくパイプオルガンですから
ヴァイオリニストの伊藤さんは 苦労されたのでは、、、。
帰宅後 もう一度、じっくり聞いてみたくなり Youtubeで。
今回のヴァイオリニストは 音大を卒業後、音楽教室の先生をされていて、
プロの演奏家として活躍されている方ではなかったので、
ミスなく大勢の人前で演奏しなければならない、、という緊張感が ひしひしと伝わってきました。
そこで 聞いている間ずっと、心の中でメロディーを一緒に奏でて、私なりに応援していましたが、、、、
正直、ちょっと疲れてしまいました。(笑)
そして、何より、キリストではなく、仏様を前にして パイプオルガンの荘厳な音色を聞く、、というコンサートは
現実感がない アブノーマルなものでしたので、不完全燃焼してしまいました。
私自身、フレキシブルに対応する能力が 失われている事を自覚し、大いに反省しています。