旧博物館動物園駅は 1933(昭和8)年12月開業。
当時は駅舎の建設予定地が御料地だったため、御前会議での昭和天皇の勅裁を受けての建設となったといいいます。
こうした事情が考慮されてか、駅舎内外の意匠は西洋風の 駅舎とは思えないほど荘厳なつくりになっています。
開業後は帝室博物館(現・東京国立博物館)や 恩賜上野動物園の最寄り駅として利用されたそうですが、
利用者の減少などで1997年に営業休止、2004年に廃止となりました。
ただ 鉄道線は廃止になっても、旧博物館動物園駅は
対面に「旧東京音楽学校奏楽堂」「黒田記念館」「国立国会図書館・国際子ども図書館」など
芸術の重要な拠点が連なる アート・クロスと呼んでいる交差点に存在していることもあり
本年4月に鉄道施設として 初めて東京都の「歴史的建造物」に選定されました。
そこで 本年7月から改修を進めていたのですが その工事が完了しました。
改修前の駅舎出入口扉は 無機質な灰色の鉄扉でしたが、
改修工事で新設した扉は、上野エリアの9つの文化・芸術施設「上野の森美術館」
「恩賜上野動物園」「国立科学博物館」「国立国会図書館国際子ども図書館」「国立西洋美術館」
「東京藝術大学」「東京国立博物館」「東京都美術館」「東京文化会館」をモチーフに、
東京芸術大学美術部長である日比野氏がデザインし、緑銅色で とても重厚感があります。
実は 11月23日から、東京・上野の旧博物館動物園駅の駅舎内部を 一般公開することになったとのこと。
期間は2019年2月24日までの 金~日曜日で 時間は午前11時から午後4時まで。
入場は無料で 視覚障害者向けに、展示に触ることのできるガイドツアーも実施するようです。