本『日本国紀』


 11月末から12月にかけて クルーズをしている間、
 「持ち出し禁止」のこの本を読むために
 毎日、ライブラリーに通いました。

 クルーズ船のライブラリーの本は ほぼほぼ「貸出し」してもらえるのですが、
 発売されて間がない新刊だけは 「持ち出し禁止」のシールが張られているのです。
 

本『日本国紀』_d0174983_21260169.jpg なんとか 流し読みで 読み切ったものの、
 日が経つごとに じっくり 読みなおしたい思いが強くなり、 
 また この本は 手元に残しておきたくて、
 購入してしまいました。


 そして 今回、東京から 広島までの新幹線の中で
 2度目の読破。

 いつもは 長く感じる4時間の移動時間も
 あっという間でした。





 内容について、「BOOK」データベースでは

 私たちは何者なのか―。
 神話とともに誕生し、万世一系の天皇を中心に、独自の発展を遂げてきた、私たちの国・日本。
 本書は、2000年以上にわたる国民の歴史と激動にみちた国家の変遷を「一本の線」でつないだ、
 壮大なる叙事詩である!当代一のストーリーテラーが、平成最後の年に送り出す、日本通史の決定版!


 と書かれていますが、
 実際には その評価は 大きく分かれているようです。

 この本は Cコードの0021ではなく0095に類する書であり、
 つまり「日本史」の本ではなく、あくまでも「日本文学・評論・随筆・その他」の本であること。

 また 本書の帯書きにもあるように
 この本は「壮大なる叙事詩である」とあると同時に「日本通史の決定版」であること。

 この本を読む場合、この2つの側面があることを 頭の隅に置いておかないと 
 史実と本に書かれていることを 混同してしまう危険性はありますが、
 逆に この2つの側面があるからこそ 私のように歴史に疎い人間でも興味を持ち、
 面白く感じたのだと思います。

 ちなみに この本の内容が ところどころ私には重くかんじるので、
 同時進行で
 「ニューヨークのとけない魔法(岡田光世著)」と「パリでメシを食う(川内有緒著)」を読んでいます。

 この3冊の組み合わせは 頭の切り替えに非常に効果を発揮していますが
 「日本国紀」は分厚いので 持ち運びには 不向きであることがわかりました。(笑)

 

by saint-arrow-mam | 2018-12-25 06:00 |   映画・本 | Comments(8)
Commented by よし坊 at 2018-12-25 08:12 x
次にクルーズ船に乗ったらこの本を読もうと決めているのがあります。この本ならきっと文字が大きいだろうから・考えずに読んで居れば理解出来ちゃう・大変有名に成った本。shinmama様の読む本とは大違いで早い話馬鹿でも読めちゃう本です。
昨夜グーグルを見て気が付いたのは「サンタクロースは今何所にいるか」です。暇でしたのでしばらく見て居ましたら確かに移動していました。それがどうした?と言われそうですね。 
Commented by okadatoshi at 2018-12-25 08:13
日本国紀の内容も百田尚樹氏のTwitterでの発言も炎上で
左右からもチャチャ入り状態です。
結果的には拡販効果が上がっていますね。
https://lite-ra.com/2018/12/post-4439.html など。

「天皇の統帥権」を取り込んで太平洋戦争へ突入した軍部の
現代史を見ても、また戦後の天皇の人間宣言による国民の
等質化に成功したGHQについても、天皇制との距離のバランスを
採りながら、時の施政者が政治を行っているように思えます。

昭和天皇の苦悩を身近にみた明仁天皇の、昨日の最後の公式記者会見
は誠実な思いが伝わる内容でした。

率直に会見を聴けば明仁天皇は、沖縄の辺野古の強行埋め立てや
現行憲法の改訂を望んではいないことが伝わりますが
現在の政府与党は、真逆の方向に進んでいるような。
天皇は政治的な発言は出来ない=>平和を願う天皇のお気持ち
とすり替えているように見えます。
Commented by shinmama at 2018-12-25 16:03 x
よし坊様

外国船のほうが ライブラリーの蔵書数は多いですが、
ほぼほぼ外国語で書かれた本ばかりなので、
実質 日本船のほうが 読める本が多くて 助かります。

私は、「文芸春秋」や「中央公論」などは なかなか買えないので、
東京のマンション近くの図書館に行って読むのですが、
船には そのバックナンバーがあるので 楽しみにしています。

サンタクロースが移動している場所がわかるのですか???? 
アレクサに聞いたら 居場所を答えてくれるかな?
Commented by shinmama at 2018-12-25 16:17 x
okadatoshi様

そうなんです。
船に乗っている間は ネットに接続できなかったので、
読みながら 「この本は、物議を醸すだろうなあ」と 思っていただけだったのですが
帰って ググると まあ、出てくる、出てくる。(笑)

日本史、世界史で使用されている教科書とは 解釈の仕方も中心登場人物も異なり
「読み物」としては 面白いのですが、
不都合を感じる人たちが 大勢出てくることを利用して 
出版部数を伸ばそうとしている感も否めません。

私も それに踊らされた一人だと思います。

Commented by TanMatsui at 2018-12-25 16:45
 この本を読んでいないので、皆さんのような的確なコメントはできないのですが、
 現役時代に当時の社会科の同僚から紹介されて読破し、現在実家の書庫に眠っている
「学校では教えない世界史」 に似ているのでは の感想を持ちました。
 学校で教えられた 「世界史は本当に正しいのか?」
この本は歴史的事実とされている事象に疑問、反論を述べる新説、異説が紹介され
学校で教えられる歴史観に一石を投じた内容であったことを思い出しました。

 私は近年はあまり読書をしなくなりました。 そんな反省から昨夜の臨託では
毎年 必ず書籍をプレゼントしています。
Commented by shinmama at 2018-12-25 17:08 x
Hiro様

>学校で教えられる歴史観に一石を投じた内容、、、

同じ史実でも 国によって、立場の違いによって
そのとらえ方が異なるので
いまでも 隣国の方と かみ合わないことが ニュースで取り上げられていますものね。
この本は 私にとって 溜飲を下げるような内容が多く 
そういう意味では 日本に都合の良い本だったのかもしれません。

読書は読み始めると 想像の翼を広げる楽しさから逃れられなくなり、
睡眠時間が減ってしまうのが 私には問題です。
ほどほどのところで 満足することができればよいのですが、、、。
お孫様は いかがでしょうね???
Commented by omachi at 2018-12-29 19:07 x
もう読まれましたか、
歴史探偵の気分になれるウェブ小説を知ってますか。 グーグルやスマホで「北円堂の秘密」とネット検索するとヒットし、小一時間で読めます。北円堂は古都奈良・興福寺の八角円堂です。 その1からラストまで無料です。夢殿と同じ八角形の北円堂を知らない人が多いですね。順に読めば歴史の扉が開き感動に包まれます。重複、 既読ならご免なさい。お仕事のリフレッシュや脳トレにも最適です。物語が観光地に絡むと興味が倍増します。平城京遷都を主導した聖武天皇の外祖父が登場します。古代の政治家の小説です。気が向いたらお読み下さいませ。(奈良のはじまりの歴史は面白いです。日本史の要ですね。)

読み通すには一頑張りが必要かも。
読めば日本史の盲点に気付くでしょう。
ネット小説も面白いです。
Commented by shinmama at 2018-12-29 21:37 x
omachi様

「北円堂の秘密」は 未読ですし、ウェブ小説も 読んだことがありません。
思いがけず年の瀬に 新しい読書の世界が広がり 
来年の楽しみが増えて わくわくしています。
素敵な情報をありがとうございました。

> 読み通すには一頑張りが必要、、
はい、心して 読み始めることにします。

なにぶんにも 歴史に縁遠い学生生活を送ってきましたので
この年になって歴史に関する本に触れ、新鮮な驚きを感じています。


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