< 帝国京都博物館 (沿革) > 京都国立博物館が開館したのは、明治30年(1897)。当時は帝国京都博物館という名称だった。明治維新後まもなく政府が東京に設置した博物館は、国内産業の振興を目的の一つとし、自然科学部門や動物園、植物園をも併設していたが、明治19年(1886)に宮内省の施設となり、寺院や神社が伝えてきた絵画、彫刻などの美術工芸品を鑑賞するための美術博物館として再出発することになった。 明治21年には臨時全国宝物取調局が設けられ、帝国博物館総長の九鬼隆一や理事の岡倉天心を中心として、社寺宝物21万点以上の保存と公開を図るために、その歴史的・芸術的評価を行なう大がかりな調査が実施された。 < 片山 東熊(かたやま とうくま) > 明治期に活躍した建築家で、宮内省で赤坂離宮など宮廷建築に多く関わる。職務として県庁や博物館、宮内省の諸施設など36件の設計に関わったほか、公務の合間に貴族の私邸を中心に14件の設計を行った。 日本人建築家の養成を行うべく来日した、ジョサイア・コンドルの最初の弟子である。「京都国立博物館」のほか、1年早く着工された奈良博物館、京都博物館竣工の翌年から建設された赤坂離宮(現・迎賓館)、明治41年に完成した現東京国立博物館の表慶館は、日本の唯一の宮廷建築家というべき片山の代表的な作品である。 大学講座 『宮廷建築家 片山東熊』 ブログ → https://runslowly.exblog.jp/26194316/ < 帝国京都博物館 (建築) > 帝国京都博物館の建物は、明治25年6月に着工し、28年10月に竣工。 煉瓦造りの本館が創立当初の陳列館で、本館の前方にある正門(西門)、 七条通りに面した南門に続く塀も、その時建設された。 正門(西門) ↓ 京都博物館の建築は、ルーブル宮が造られたフランス17世紀の華麗なバロック様式を取入れながら、 いかにも日本的な叙情性や繊細な感覚が表現され、東山の自然に調和した 美しい景観を形成している。 緩やかに傾斜する庭園を西に下り、正門の前に立って本館正面を眺めると 中央部の大屋根を挟むように、もっこりとした二つの山が両翼部の背後に姿を現わす。 その山と東の空、手前を遮る樹々や生け垣は、季節と時間によってさまざまに変化するが、 本館の棟瓦と沢田石の柔らかな色彩、水平線を基調とした平明な構成は、 そうした自然の変化を映し出す表情を意図したように思われる。 広い内部は、著しく高い天井まで漆喰で白く塗り上げ、 扉口に載せるバロック特有の意匠なども簡素で控えめなものとすることによって、 清楚で落ち着いた鑑賞空間を創り出している。 天井中央を採光のために ガラス張りとするといった 当時としては画期的と思える設計も注目される。 ちなみに 「レンガ貼り方」には それぞれ特徴があり、 「函館」の寺院の 小口と長手を交互に見せる レンガ貼りは、「フランス貼り」でしたが、、 「京都国立博物館」のレンガ貼りは、小口と長手を交互に重ねる「イギリス貼り(オランダ貼り)」でした。 「石垣の積み方」 といい、 「レンガの貼り方」 といい、 どうも私は 積むということに 興味があるようなので 「賽の河原」で こだわるだろうなあ。(笑)
by saint-arrow-mam
| 2019-08-29 06:00
| 1900年以前
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Comments(4)
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at 2019-08-29 12:35
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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saint-arrow-mam at 2019-08-29 13:15
関様
わーーー おめでとうございます。 私は 54時間かかり 保険が使えるほどでしたから 関さんに勝ちました。(笑) でも よく頑張りましたね。 直後は 2人3人と続けて産む人の気がしれませんでしたが、時が過ぎると忘れるのでしょうね。 (私は 忘れていませんけど、、、(笑)) とにかく 思っている以上に身体は疲れているので、可能な限り静養してくださいね。 最初のトンネルの出口は 3か月後です。
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よし坊
at 2019-08-30 08:32
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saint-arrow-mam at 2019-08-30 08:47
よし坊様
タイル、レンガの積み方の名前は いろいろあるのですが、 職人さんによって 愛称なような呼び方もするので おそらく全国共通ではないと思います。 外壁の場合は 貼り方によって 目地の幅や角の役物などを含めて きちんと計算してから、 基礎工事をしないと 半端な大きさのタイルやレンガを積むようになるので 目の前に 貼られているタイルやレンガを見ると つい、そこまでチェックしてしまいます。 と 昔の話が 続きます。(笑)
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